自家製のスモークサーモン

自家製のスモークサーモン

農場長の近藤さんが薫製機を作ってくれました。
設計図を引いて、段ボールでまずは試作。

そして完成版。サーモスタッドや温度計完備の素晴らしい出来映えです。

チップは桜。夏の間から削って乾燥させておいたものです。

ホームセンターで買ってきたものとはまったく別物の薫りです。

サーモンに塩を振って小一時間。

その間に煙を充満させていよいよ燻製のスタート!

冷燻法なので温度が上がりすぎないように気をつけながら、30分ごとにチップを継ぎ
足して13から15時間。

昼は仕事があるので夜からのスタートです。乳飲み子を持つお母さんのように眠れま
せん。

しょうがないから横に炭火をセットして、農場長と酒を飲みながらやってます。つま
みは獲れたての野菜。

そうやって出来上がった飴色の香しいスモークサーモン。

市販品にありがちなコテコテの薫製香がいかにわざとらしい物かがよくわかります。
のどを通る時に鼻梁に抜ける穏やかな薫り。
そのままでも十分美味しいですが、さっと温めてパスタに絡めると味わいが増しま
す。

これだけ丁寧に作るからこそ、口の中が幸せになるんだなと思います。

ぜひ味わいにいらしてください。

葉山のしらす

葉山のしらす

僕が葉山に暮らす理由が、透明度の高い海と気持ちのいい風、

そしてこのしらすです。

天気のいい朝に海岸まで降りて行くと、知り合いの漁師がすぐそこで操業していま
す。

ジョギングやストレッチをしながら待っていると、運ばれてくるのは獲れたての生し
らす。
そのまんま持ち帰って、口一杯にほおばる命の味は何度食べても感動します。

生しらすはあっという間に溶けて形と風味を失ってしまうので東京まで持っていけま
せん。

なのでさっと茹でた釜揚げか、天日で干した物を持って行きます。

生の躍動感とは違いますが、火を通した甘味の凝縮感があります。
市場で買ったどこの誰だかわからないしらすよりも、目の前で獲れたものは自信を
持ってお客様へおすすめできます。
3月中旬に禁漁が解けます。一年中味わえる冷凍なんて味気ないです。

旬の獲れたてをぜひ味わいに来てください。

海水と炎で作る塩

いつか自分で塩作りを!の夢がもう我慢できなくなってきた。
塩。
それは料理人、というより人間にもっとも必要な調味料。
自分で作りたい。
その塩で料理したら、自分の料理がもっとハッピーなものになる気がする。

とりあえず。
お金と時間ができたらすぐにでも始められるように、勉強を続けよう。

この前行った塩作りの現場。
ブラで使っている塩とほとんど同じ製法。

作り方はいたってシンプル。
まず沖から汲んできた海水を窯に入れて煮詰める。

間伐材や流木で焚いていく。

薪の火はガスと違ってコントロールが難しいが、当りが優しいのでまろやかな塩ができるはず。

十数時間煮詰めると、結晶化して沈殿してくる。
焦げ付く前にすくい取っていく作業。

過酷な現場。
地獄のような暑さの中、顔に蒸気を浴びて熱湯の中をまさぐっていく。
でもそこから生まれる塩のなんたる美しさ。

買ってきた塩を当たり前のように使った料理と、生産者の気持ちや苦労を思いながら振る塩はおそらく違う料理になる。と思う。

もし自分が汲んだ海水で、拾ってきた薪で、自分で組んだ窯で、自分だけの塩ができたら。
塩ラーメン屋始めよう。

富士山麓の天然きのこ

世界一の美食の街、スペイン、サン・セバスチャン。
立ち並ぶバルの中にはキノコを山のようにカウンターに積んだ店があり、ブランチャ(鉄板焼き)で食べる事ができる。

秋の味覚を存分に楽しみたい、それには工場で一年中作られるキノコでは絶対駄目だ。
だけど日本で天然のキノコを入手するのはとても難しい。
本当に限られた季節、限られた人間しか享受する事のできない魅惑の食材。

どうしてもどうしても欲しくて、DGのお客様に食べてもらいたくて、現地に行ってヒトに聞きながらやっと探しあてたのが、キノコハンター渡辺さんでした。

富士山に一番近い村に住み、夏から秋にかけて樹海に入り、目にかなったキノコを採ってくる。
ポルチーニやしめじなど知った名前でも普通に見かけるものとは全く違ったオーラを放ち、聞いた事も見た事も無いものも多数。時には5キロを超えるような大株もあるそう。


奥様と小さな子供とたくさんの犬たち。
自然の暮らしがとても眩しく映りました。

早速持ち帰り、料理し試食だ。
ひとつひとつの味や食感を確かめる為にシンプルにソテーして。
バスク風に温泉卵と、勝手にトリュフを入れて、さあ試食!

やばい! なんだこれ!
うますぎる!

ぬるぬるだったりシャキシャキだったりぷりぷりだったりプニュプニュだったり。
鼻に抜ける香りが何ともいえない高貴な感じ。
トリュフ卵を付けたらもう・・・・。

8月末から10月末の間の、ある時限りの超限定食材、一生に一度は食べていただきたい。
後悔はしないと思います。
僕には今年一番のおいしいごちそうでした。

厚岸の魚介

北海道の右下に位置する厚岸湖は湖と言いながら潮の干満による海水の流出入が大きく、
湖水の塩分濃度が高いのが特徴です。

厚岸の牡蠣の味わいは旨味の要素が多いのに後味のキレが良く、
九州や四国よりもすっきりとした味わいで、三陸よりも締まっています。
どこの牡蠣よりも良い後味のキレが、冷えた白ワインにすばらしくマリアージュします。

厚岸漁協の杉田さんには逗子店からずっとお世話になっています。
初めてお会いしたのは、死ぬ程忙しかった夏が終わって休暇がてら訪れた時でした。
その後杉田さんにもわざわざ店まで来ていただき、良い関係を築かせてもらっています。
おかげ様で航空便で届けられる新鮮な生牡蠣をこの値段で出しているのは首都圏ではDGだけではないでしょうか。

築地市場内で売っている値段よりも安い時があります。

牡蠣やあさりやホッキ貝、トキシラズや蟹、シマエビなど北海道の魚介は唯一無二の味わいがあります。
石窯で焼きっぱなしの豪快料理、マリスカーダも予約でご用意できます。
ぜひお問い合わせください。