自社農場

鎌倉野菜が都内でもブランドとしてフレンチやイタリアンで使われるようになって大分経ちます。

ブームの頃、彼らは始発で鎌倉のレンバイと呼ばれる農家直売所に押し寄せ、
オトナ買いをして常連客の怒りと失笑も買っていました。
今でも葉山から横須賀線で来る時、レンバイの袋を両手一杯に抱えた人たちをよく見ます。

鎌倉野菜の特徴は、珍しい西洋野菜とミニチュア野菜です。
オレンジ色のカリフラワーや紫の大根など色とりどりの野菜は皿に盛るだけで高い訴求力を発揮しました。

それは鎌倉、逗子、葉山の料理人が地元の人と享受していたローカルフードでした。

鎌倉野菜の優れた作り手は限られた農家だけです。
買い手が増えれば当然粗悪品も並ぶようになり、それでも飛ぶように売れていました。

僕の逗子のレストランは鎌倉野菜の喧伝に一役買ったと自負しておりますが、
広い東京店ではすべて良質の鎌倉野菜で賄うのは不可能です。
でも野菜の生命力を伝える皿は必要と悩んだ結果、一つの答えを出しました。

自分たちの欲しい野菜は自分たちで作ろうと。

実はここからが本当に長い長い道のりの始まりでした。

苦労話と生育日記は「農場長の近藤のブログ」へ譲りますが、
安心して食べられる土のついた農作物は、信念が無ければ産まれる事はありません。

僕のブログではDGの為だけに作る特別な野菜の特徴と料理法について、
今後アップしていこうと考えています。